イヤイヤ期がある子・ない子の違いは?個人差と心配の目安
「うちの子、全然イヤイヤ期が来ない…これって大丈夫?」
「周りは大変そうなのに、うちは静か。逆に心配…」
一方で、イヤイヤが強いご家庭は
「うちだけ激しいのでは」「私の育て方が悪いのかな」と苦しくなりがちです。
結論から言うと、イヤイヤ期が“ある/ない”は、性格・発達のペース・環境で見え方が大きく変わるため、どちらも珍しくありません。大切なのは、イヤイヤの有無よりも、子どもが「自分でやりたい」「自分の気持ちがある」を少しずつ出せているかです。
この記事では、「イヤイヤ期が少ない(ない)子は問題なの?」「どんなときに心配しなくていい?」「今日から何を見ればいい?」といった悩みを解決できるよう整理していきます。
まず押さえる:イヤイヤ期は「反抗」ではなく“自立の練習”
イヤイヤ期は、単なるわがままでも、親を困らせたい時期でもありません。子どもの中で「自分の意思」が育ち、親の提案に対して「違う」「こっちがいい」と言えるようになる発達のステップです。
「イヤイヤ期ってそもそも何?」を最短で確認したい方は、土台になる解説がこちらです。
イヤイヤ期とは何?定義と意味をわかりやすく解説
イヤイヤ期が「ある子・ない子」の差に繋がる6つの理由
同じくらいの月齢でも、イヤイヤが目立つ子と、ほとんど目立たない子がいます。
その差は「親のせい」というより、次の要素が重なって起きることが多いです。
- ① 気質(生まれ持った感じ方):慎重・穏やか・切り替えが得意など
- ② 言葉の発達:気持ちを言葉にできると、崩れ方が変わる
- ③ 感情のコントロールのペース:同じ不快でも爆発しにくい子がいる
- ④ 刺激の受けやすさ:音・光・人混みで疲れやすいと荒れやすい
- ⑤ 生活リズム(眠さ・空腹):余力がある日は荒れにくい
- ⑥ 家庭の“見通し”の作り方:ルーティンや声かけで揉めにくくなる
つまり、イヤイヤが「ない」ように見えるのは、意思がないのではなく、意思の出し方が静かだったり、崩れにくい条件が揃っているだけのこともあります。
比較でわかる:イヤイヤ期が目立つ子/目立ちにくい子の特徴
ここは「良い・悪い」ではなく、タイプの違いとして見てください。
| 見え方 | イヤイヤが目立つ子 | イヤイヤが目立ちにくい子 |
|---|---|---|
| 不快の出し方 | 泣く・怒る・拒否が強く出やすい | 顔が曇る・黙る・距離を取るなど静かに出やすい |
| 切り替え | 難しい日が多い(終わりが苦手) | 切り替えが比較的得意/受け入れが早いことがある |
| 主張の形 | 「イヤ!」が先に出る | 主張が小さく、親が気づきにくいことがある |
| 疲れの影響 | 疲れると一気に爆発しやすい | 疲れると大人しくなる(眠い・ぼーっとする)ことも |
「目立つ/目立ちにくい」は、困りごとの形が違うだけです。
目立ちにくい子は、親が「楽で助かる」と感じやすい反面、気持ちを抑え込みやすいタイプだと見落とされがち、という面もあります。
イヤイヤが「ほとんどない」…心配しなくていいパターン
次のような様子があるなら、イヤイヤが少なくても過度に不安になる必要はありません。
チェック:安心しやすいサイン
- 機嫌が良い時間が多く、よく笑う
- 好きな遊びや興味がはっきりしている
- 親に甘える・抱っこを求めるなど、安心のサインが出る
- 嫌なときに「首を振る」「手で押す」など、控えめでも意思表示がある
- 場面によっては「自分でやりたい」が出る(靴・食事・遊びなど)
特に1歳前後〜1歳半頃は、イヤイヤが薄い子も多いです。
「同年代と比べて軽いかも?」と感じるときは、年齢特性も踏まえて整理した記事が役立ちます。
【1歳】イヤイヤが軽い・ほとんど出ない子の特徴|心配しなくていい?
一方で「イヤイヤがない」のではなく、気持ちが出しにくい可能性もある
ここは誤解が起きやすいところです。
イヤイヤが少ない=良い子、とは限りません。
たとえば、
- 環境の変化が苦手で固まりやすい
- 慎重すぎて新しいことを避けがち
- 気持ちが強いのに言えず、黙って耐える
というタイプだと、表面上は穏やかでも、内側のストレスを抱えていることがあります。
だからこそ、イヤイヤの有無よりも、親が見たいのは次の1点です。
「子どもが“嫌”や“やりたい”を、何らかの形で表せているか」
言葉じゃなくても大丈夫です。表情・身振り・距離の取り方でも、意思表示はできます。
意思表示が少ないタイプの子ほど、親が“代弁”してあげると安心につながります(例:「それは嫌だったね」「こっちが良かったんだね」)。
心配になりやすいポイント:どんなときに気にかけるといい?
ここでは「怖がらせる」ためではなく、見落としを減らすために、気にかけたいサインを短く整理します。
(当てはまっても即問題とは限りません。複数が続くときは一度立ち止まって観察してみてください。)
チェック:気になるサインが続くとき
- 嫌なことがあっても、意思表示がほとんど見られない(ずっと無表情・固まる等)
- 呼びかけへの反応が乏しい/やりとりが続きにくい
- こだわりが極端で、予定変更で大きく崩れる日が多い
- 家庭でも園でも「困りごと」が増えてきた
- 癇癪というより、日常の困りが積み上がっている感じがある
「発達の問題?」と不安が頭から離れないときは、イヤイヤ期と発達特性の“見え方の違い”を整理すると落ち着きやすいです。
イヤイヤ期と発達障害の違いはどこ?基本的な見分け方
イヤイヤが「強い子」側の不安:うちだけ異常?
ここまで「ない子」中心に書いてきましたが、検索している方の中には、
「あるどころじゃない。毎日限界…」という方もいます。
先に伝えたいのは、イヤイヤが強い=親の対応が間違っているとは限らない、ということです。
敏感さ、切り替えの難しさ、疲れやすさなど、子どもの“元の性質”で強く出ることがあります。
「激しい子と軽い子の差って何?」を丁寧に整理した記事はこちらです。
イヤイヤ期が激しい子と軽い子の違いはどこから来る?
そして、親が一番苦しくなるのが「私のせいかも」という自責です。
自責が強いと、声かけも表情も硬くなり、親子ともに疲れやすくなります。
イヤイヤ期は親の育て方のせい?責めなくていい理由
今日からできること:イヤイヤが「ある子・ない子」どちらにも効く3つ
ここでは、どちらのタイプでも効きやすい“基本のやり方”を、家庭で実装できる形にします。
1)「嫌だった」を代弁して、気持ちの出口を作る
イヤイヤが強い子は爆発しやすく、少ない子は溜め込みやすい。
どちらにも共通して必要なのが、気持ちに名前をつけることです。
- 「それは嫌だったね」
- 「もっとやりたかったんだね」
- 「びっくりしたね」
正解を当てる必要はありません。外れても「違う!」と言えたら、それも意思表示です。
2)“小さな選択”を渡して、自立の練習を増やす
イヤイヤが少ない子でも、「自分で選べる」経験が増えると、意思表示が育ちやすいです。
逆にイヤイヤが強い子でも、選べる範囲があると衝突が減ることがあります。
- 「靴は赤と青、どっち?」
- 「先に手を洗う?トイレに行く?」
- 「この服とこの服、どっちがいい?」
ポイントは2択まで、そして親が守る必要がある部分(安全・時間)は先に決めておくことです。
3)“荒れやすい条件”を見つけて先回りする
イヤイヤは性格だけでなく、条件で増減します。
特に影響が大きいのは、眠気・空腹・刺激(人混み・音)・予定変更です。
メモするなら難しく考えず、
- 荒れた時間帯(夕方?寝る前?)
- 荒れた状況(外出後?園の後?)
- 直前の状態(眠い?お腹?)
だけでOK。原因が見えると、対応はかなりラクになります。
専門家の視点|精神科医が解説するイヤイヤ期の考え方
イヤイヤ期の「ある/ない」は、診断名のように白黒で切れるものではなく、気質・発達のペース・環境が作る“見え方”の差であることが多いです。大事なのは、イヤイヤがあるかではなく、子どもが安心できる相手に気持ちを出し、少しずつ自分で選ぶ経験を積めているか。親の役割は、完璧にコントロールすることではなく、気持ちの出口と選べる範囲を用意して、発達が進む道を整えることです。
育児に取り組むパパ・ママへ
「心配して調べた」それ自体が、子どもを大切にしている証拠です。うまくいかない日があっても、親子の関係はちゃんと育っています。
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